アスペルガー症候群にまつわる体験談

 

治療を放棄し周りのサポート任せにしてしまった

30代男性、当時20代

 

子供の頃から変わった言動が多かった

 高校を卒業して自動車整備の専門学校に入学し、現在は整備工として勤務しています。子供の頃から人と関わるのが苦手で、友達関係は非常に狭かったです。同年代の子供と一緒に遊ぶときも、子供たちの輪から自然に一人だけふらりと離れてしまい、関わりを避けることが多かったです。特に輪の中に顔見知りの子供がいると、不快感をあらわにして最初から一緒に遊ぶことを拒否していました。また、日常と違うこと、変化などをひどく嫌います。いつもと違う道で目的地まで行くことや、いつもと違う手順で作業を行うことなど、変化に対してはパニックを起こしてしまいます。親は離婚し、母親と妹と3人暮らしでした。

 

指示されたこと以外はできない

 中高時代から専門学校時代は、無欠席で行っていました。学業的には、やや劣っており授業についていけないところがありましたが、とりあえず卒業は問題なくできました。しかし、学生時代は殆ど交友関係が無く、一人でぽつんと孤立している感じでした。クラスメートからは何を考えているのか分からないと言われ、ほぼ避けられているようでした。避けられていても、逆にクラスメートたちが下手に自分に関わってこないので、それについては居心地が良かったです。人との付き合いを避けるだけでなく、先生とのコミュニケーションも言葉を殆ど発さない事でうまくいっていませんでした。現在は専門学校から紹介された自動車整備工場で勤務しています。でもやはり、仕事場での他の社員とのコミュニケーションに問題があるため、上司や同僚から指示された仕事内容だけを淡々とこなしているという状態です。指示された事以外の仕事を気を利かせて行うといった事は一切ありません。
 参考→対人関係を築くのが困難-アスペルガー症候群の特性

 

苦手だという理由だけで治療を放棄した

 中学生のときに人間関係に問題がある事が顕著になりました。大学病院の発達障害外来に行き、専門医からの問診やさまざまな心理テストを行った結果、アスペルガー症候群との診断を受けました。診断を受けてからは特に治療は行っていませんでした。薬物療法などがあったり療育トレーニングも受けられるという病院側のアドバイスもありました。しかしながら、いずれも脳障害であるアスペルガーの症状を完治できるわけではないということで、それ以上の事を敢えてしなかったのです。一対一で行われる療育トレーニングなどは特に苦手でした。家族も無理やり治療を受けさせるよりも、そのままなんとか仕事へ順応して働き続けてくれればそれで良いとしていました。

 

「先天的な問題だから…」「苦手だから…」で治療を放棄してしまっては、何も問題は解決しません。自分だけでなく周りに迷惑をかけることになります。1対1で行われる療育トレーニングは、それ自体がコミュニケーション能力の改善につながるのです。

 

周りのサポート任せではいけない

 自動車整備工として、人間関係の問題はあるものの真面目な勤務態度で現在30代になりました。アスペルガーという事は勤務先の社員はすべて知っているのでそれなりに理解を示してくれるようになったようです。アスペルガーは治らない脳の機能の病気なので周りの人間が変わっていかないとダメなのだと痛感しています。いかに周囲の人間がアスペルガーに対しての理解を深め、本人をサポートしてくれるかがとても重要であることがわかりました。

 

この方のように「自分は悪く無い。周りが何とかしろ」という態度は独善的で、ある意味アスペルガー症候群らしいといえます。周りの人がずっと変わらないのなら良いですが、そうとは限りません。周りの方にサポートを期待するだけはなく、自分から「こうして欲しい」とお願いすることも必要でしょう。

アスペルガー症候群の診断や治療は専門の医療機関にてお受けください。 =>アスペルガー症候群の大人が行く病院

 

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