アスペルガー症候群にまつわる体験談

上司や同僚に病気を理解してもらった

20代女性、当時10代

 

子供の頃から変わった行動があったが気づけなかった

 私は両親と妹の4人家族です。私以外にアスペルガー症候群の傾向はありませんでした。
 子供の頃は、友達に言われた冗談がわからず、いつも鵜呑みにしてしまっていました。また、友達の前だと一方的に話をしてしまうことがあり、会話がなかなか成立しないことがありました。
 しかし、当時の私には自分が異常であることに気づくことは出来ませんでした。周りの大人も、私のことは「ちょっと変わった子」というくらいの認識だったようです。
知能は至って普通だったので、受験で躓くことはありませんでした。

 

仕事で怒られてばかりで、うつ状態になった

 私が大人になってからアスペルガー症候群の傾向を強く感じるようになりました。
 仕事では上司から指示を受けても、具体的に手順を説明してくれないと仕事をすることが出来ませんでした。
 私の後輩が仕事でミスをしてしまったとき、私は後輩のミスをずっと批判し続けてしまいました。私には悪気はなかったのですが、それから後輩とのコミュニケーションが上手くいかなくなりました。
 仕事の書類を片付けることが苦手で、いつもどこに何があるのかわからない状態でした。取引先の書類を失くしてしまったこともあり、上司にとても怒られました。片付けるように注意されましたが、それでも私は上手く机の上を片付けることが出来ませんでした。
 仕事で私はどんどんやる気を失っていき、うつ状態になってしまいました。

 

さまざまな検査をした結果、アスペルガー症候群と診断された

 私は自分が他の人とは違うということに気づきました。いったい自分がどういう障害を持っているのかを知りたいと思い、病院を探しました
 私のこの症状はきっと精神科だと思い、自宅近くの精神科のある病院を探しました。そこはとても大きな精神科の病院だったので、心強いと感じました。
 病院ではまず血液検査や心理テスト、脳波の検査など、一通りの検査をします。そこで私はアスペルガー症候群だということがわかりました。
 日常生活に支障が出ないようにリハビリをしたり、うつの症状を抑えるための薬を処方されました。それから、アスペルガー症候群の自分と上手く付き合うための方法を医師からアドバイスされて、仕事にも無事復帰出来るようになりました。

 

上司や同僚に病気を理解してもらった

 現在の私は上司や同僚にも障害のことを理解してもらっていて、自分のペースで仕事をすることが出来るようになりました。もしあのまま自分がアスペルガー症候群だとわからなかったら、きっと社会には復帰出来なかったでしょう。
 これからは自分に出来ることは一生懸命にやって、出来ないことは周りの人を頼ろうと思います。アスペルガー症候群は大変なものですけれど、それでも社会で居場所を見つけることが出来ました。これからも頑張って仕事を続けていきたいです。"

”生きにくさ”を感じるようなら医療機関へ

 このサイトを見て自分もしくは配偶者や家族など、身近な人がアスペなのでは?と思う方がいるかもしれません。

 仕事や日常生活に支障をきたすほど”生きにくさ”を感じるようでしたら病院で診てもらいましょう。

 大切なのは自己判断しないことです。正確な診断は医療機関で行われます。
 =>【医師監修】アスペルガー症候群の大人が行く病院

 また、仕事が続かない、うまくできないといった悩みを抱えた方のために就労支援機関が設けられています。
 =>「アスペな大人」に向いている仕事や就労支援

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