同学年の子が急な予定変更に暴れだした
30代女性、当時10代
私の通っていた中学校には特別学級がありました。そこには様々な障害を抱える生徒たちが在籍していました。私と同じ学年でも一人の生徒が所属しており、その子はアスペルガー症候群でした。
私はその頃心理学に興味があり、その繋がりで障害についての本を読み、アスペルガー症候群について知りました。
友達に介護士を目指している子がおり、その子は良く特別学級を尋ねていました。
ある日、その子に誘われて、昼休みに特別学級を訪れました。入る前から室内から泣き声が聞こえ、入るのを躊躇ったのを覚えています。
友達は「今日は興奮しているみたいだね。翔ちゃん」と言って平然と室内へと入って行きました。
恐る恐る中に入ると、一人の男の子が床に寝そべって暴れていました。
「今日は雨だからプールが中止になっちゃって。説明したんだけど、受け入れられないみたいで」と傍にいた先生が言いました。
翔ちゃんは、話してみると普通に会話も成立し、それだけだと障がい者だとはわかりません。だから、この時も、どうしてそんな理由で泣いているのか、すぐには理解できませんでした。
どうして翔ちゃんが泣いていたのか、私なりに気になったので、本で調べて見ました。するとアスペルガーの人は、自分なりの拘りを持っていて、急な予定変更を受け入れられないということを知りました。それではどのように対処しているのか気になり、特別学級の先生に尋ねてみました。
(=>行動の強いこだわり-アスペルガー症候群の特性)
「事前に、雨だったらプールには入れないと伝えるようにしているわ。急な予定変更はアスペルガーの人にとって、とてもストレスになるのよ。だから、予定通りにできるなら、できるだけその通りになるようにしている。でも、雨の中でプールにいれるわけにはいかない。それに、いつも予定通りに行くと思ったら、翔ちゃんのためにならないから」と先生は真面目な顔で私に語ってくれました。
(=>アスペな大人の特徴-急な変更にうまく対応できない)
アスペルガー症候群の特性と対処法を知れて大変勉強になったことを覚えています。今後、アスペルガー症候群の方と関わることがあったときは私なりに勉強しながら誠意を持って対応していこうと思います。