アスペルガー症候群にまつわる体験談

診断されたことが新しい生き方のきっかけとなった

40代男性

 

子供の頃からアスペルガー症候群の症状があった

 私はこれまでの生き方を振り返ってみると、どうも子供の頃からアスペルガー症候群の症状があったような感じがします。
 例えば、小学1年生の頃、授業中に急に授業内容とは関係の無い話をして、その時に担任の先生からひどく怒られた覚えが今でもあります。その他にも周りの空気を読めなくて、注意されたことばかり思い出します。
 私が育った家庭の経済状態が良くなく、両親ともに共働きであり、幼い2人の姉と私の子供達3人を育てたりしていくのに必死な日々でした。そうした中で私の学校での様子に、両親がが気付いてくれる時間的余裕などはありませんでした。

 

大人になっても変わらない

 そうした場外れな事を行う私の癖は成人になってからも直りません。自衛隊時代、それを辞めた後でのサラリーマン時代にも、周囲と話題を合わせる事が難しく、孤立する事が度々ありました。
 無理をして、頑張って勤めているのが本当に正しいのか、私は30代になってそのことに疑問を感じはじめました。
 長く続いても2年程度で仕事を辞めてしまう事が多く、その点について自分でも具体的な原因がわからず、これまで大変悩んできました。そして現在の40代になり、色々と調べてみると、今までの自分の振る舞いが、アスペルガー症候群の事例と一致する事がようやくわかってきました。

 

アスペルガー症候群と診断されたことが新しい生き方をしていくきっかけとなった

 通っていた病院の心理内科に相談し、専門医に診察・検査してもらったところ、アスペルガー症候群であると診断されました。
 当時はインターネット環境なども整備をされたりしているような時代ではなく、自分でも実感があまりありませんでした。でもこうして診断されたことが、自分らしく生きていくヒントになったのです。そして、自ら独立して、事業主になるきっかけとなりました。

 

無理なく仕事ができて、未来を切り開こうと考えている

 私自身が経営者であり、職場での最高責任者となったことで、無理なく仕事ができています。自分のやり方で仕事ができるうえに、周囲へ仕事以外での迷惑などを掛けたりすることがほとんどないので、この点でとても安心をしています。
 そのおかげで仕事や人間関係なども大変充実しており、現在ようやく人間らしい日常生活での日々を送ることが出来るようになりました。これからの未来を頑張って切り開いていこうと考えています。

”生きにくさ”を感じるようなら医療機関へ

 このサイトを見て自分もしくは配偶者や家族など、身近な人がアスペなのでは?と思う方がいるかもしれません。

 仕事や日常生活に支障をきたすほど”生きにくさ”を感じるようでしたら病院で診てもらいましょう。

 大切なのは自己判断しないことです。正確な診断は医療機関で行われます。
 =>【医師監修】アスペルガー症候群の大人が行く病院

 また、仕事が続かない、うまくできないといった悩みを抱えた方のために就労支援機関が設けられています。
 =>「アスペな大人」に向いている仕事や就労支援

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