部分に注目し、全体が見られない
アスペな私は、こだわりが強く、部分に注目し、全体を見られない傾向にあります。
あるWebサイトの開発に携わった時のことです。
ページのデザインにこだわるあまり、他の大切な開発が進まず、リリースが遅れてしまったことがあります。
その時は、自分の失敗だと気が付かなかったのですが、今思い返すと、特有のこだわりがあり、そちらに注意が行き過ぎ、全体が見れていなかったのだと理解できます。
仕事ではなく家でも同じようなことがあります。
来客があるので、部屋の片付けをしたときのことです。
苦手な片付けですが、頑張ってやってみようと思いました。
しかし、なんとなく書棚の本の並びが美しくないのが気になってしまい、何回も本の順番を入れ替え、とても時間がかかってしまいました。
そのせいで肝心の来客用のリビングの片付けができませんでした。
結局、散らかってたものを一時的に押し入れに放り込んで対処しました。
こんな風に一部にこだわって全体が見られないことがあるのです。
あなたにはこんな症状ありませんか?
「アスペ」な大人への接し方
アスペルガー症候群の人は細部にこだわり、全体をとらえにくいという特徴があります。
これはアスペルガー症候群の強いこだわり特性に由来するものです。
アスペルガー症候群の人が、物事の全体を見るためには、
- 何が目的か
- 今がどういう状況か
など、全体のなかの担当している役割や位置付け、背景などを話してあげることが大切です。
そうすると、目的に向かって正しい努力をするようになります。
それでも、本人が特定の部分にこだわりを持つようなら、本当に大切なことを視覚的示してあげることも必要です。
上述のWebサイトの場合では、全体のスケジュール表を見るようにすれば良かったと思います。
今の状況や意図を図や文字で伝えると本人はとても助かります。
一般的に当たり前と思われるようなことも丁寧に説明しないと、理解していない可能性も少なくないのです。