人それぞれの考え方があることを理解できた
40代男性、当時30代
発病までの背景
私は兄が一人と両親四人家族でした。
育ってきた環境はどちらかと言うと田舎で、ゆっくりとした時間の中で過ごしました。
子どもの頃は自分としては、何故だか理由もなくよく注意をされていたように思います。
決まり事が自分の中で多数あって、みんなとは少し違う決まり事もあるようには感じていました。
学生生活は比較的休むことも少なく、しっかりとしていたと自覚しています。
ですが友達が年々少なくなっていくような気もしました。
大人になって現れたアスペルガー症候群の症状
生活面では、一人で暮らしている分には全く問題なく思えました。
ですが、結婚をしてうまくいかない事がとても増えました。
というよりも、怒られる事が多くなりました。
自分には正直その頃理解出来ませんでした。
仕事は自分の好きな事が幸運にも仕事に結びついたので、とてもうまくいっていると感じています。
生活面で言えば、例えばですが子供が熱を出し、引き続いて妻も40度の熱が出た事がありました。
その時にちょうど仕事に行かなければなりませんでしたので、自分は仕事に行くと言って家を出ようとしたところ、妻に泣いて怒られました。
そのほか、毎日帰宅して子供の顔も見ずに仕事の続きを黙々としているときも、妻に怒られた事があります。
私が行った治療
30代後半で病院に行き、診断を受けました。
全く初めての名前で自分としても最初は理解出来ませんでした。
どういう部分がアスペルガーなのか。
比較的普通に社会生活も送れているように自覚していたので、診断を下されたことに驚きました。
ですが、今までの人生で生きづらさを非常に感じていた部分があり、それを考えればそういう事だったのかあとも感じています。
小さかったころ、自分が好きなものだけに没頭して気付いたら夜だった、なんてことを思い出しました。
そんなこだわりが人よりも強いことなど、言われて見れば納得はしました。
治療方法としては、まずはその病気を受け入れることにあると言われました。
そして薬も処方していただきました。
後は同じ病気の人と関わり、やり取りをする中で理解しあえることもあり、随分助けられています。
その後
現在は妻にもその病気を受け入れてもらい、夫婦間でもめることも少なくなりました。
私もストレスが軽減されたように感じています。
病気を受け入れたことにより、薬が処方され、自覚も覚悟もできました。
色々なことが乗り越えられそうです。
これからの生き方としては、生きづらさの理由が理解できたので、自分のペースでゆっくりと無理せずに生活していきたいと思っております。
病院では引き続き診ていただく予定です。
みんなが自分と同じような考えではないと理解しましたので、色々な意見を受け入れたいと感じます。
この体験談から学べること
アスペルガー症候群の人は子供の頃、友達を作るのが苦手だった人が多い。
また、友達がいても、年々数が減っていく人も多い。
アスペルガー症候群の人でも問題なく結婚できる。
ただ、結婚後、苦労するケースも多い。配偶者のアスペルガー症候群に悩まされるカサンドラ症候群という言葉もあるほど。
医師と相談して、配偶者に病気を理解してもらうことは必須といえる。