アスペルガー症候群にまつわる体験談

自分にあった仕事のスタイルを見つけた

40代男性、当時10代

 

両親は私にかまってる時間などなかった

 私自身は物心付いた時点においては、家庭内で二人の姉を持ち、三人兄弟の一番下という家庭環境で育ってきました。
 両親は二人とも共働きであり大変多忙な毎日を送り、決して裕福な経済状態などではありませんでした。
 そうした生活環境でもあったせいもあり、両親にはあまり、育児面などにおいては中々構えてやれる時間的余裕などが無かったような記憶があります。
 本当に両者とも必死であり、ただ経済的に家族全員、自分達が食べていく事しか頭にない状態であった事などには、間違いが無かった様子でした。

 

転職が多かった

 私個人としては、高校卒業後において、本当に様々な職業に就いてきた経歴があります。
 もしかすると、そのような転職回数などが多いような今までのあり方なども、アスペルガー症候群の表れの1つであったのかもしれません。
 いつもどの職場でも話題作り自体が下手であり、大抵の場合孤立をしたりする事が少なくはありませんでした。
 また、あまりの自分自身の個性の強さなどからそれを否定されたり、仕事での独自の立案なども論理立ててきちんと基本通りに薦めたりしても、上司などからそれを却下されたりしてしまう場面なども多く、プライベートと仕事の両面においても、中々協調をしたりしていけない点に大変苦労をしました。
 これらのような社会人になってからのあり方なども、アスペルガー症状という面ではもちろんのこと、育った環境そのものにも間違いなくその原因があるものと、現在自分なりに回顧をしています。

 

パニックになりやすい性格は育ってきた環境も影響している

 そして私は28歳の頃に一時、ある事がきっかけで、とある病院が運営をしている心理内科へ通うことになりました。
 ここで初めて、私自身のアスペルガー症状での疑いに関しての旨を、関係専門医の先生から告げられる事となります。
 さらに、この専門医の先生が言われるには、それに加えてこれまでの自身の生い立ちや、多少のパ二ック障害の疑いなどもあるという事を告げられました。
 そして、薬と院内指導によるある程度の治療行為やカウンセリングなどが行われ、それらによる通院が約半年間続いたような記憶があります。
 ただ、ここでのこれらの通院での際の、処方方針が現在に至るまでの私のためになったかどうかに関しては、よくわからない部分も正直多い感じがします。

 

自分にあった仕事のスタイルを見つけた

 現在、私は今までのような、雇用の場で労働者としてのカタチで働くスタイルを辞めました。
 その代わり、自営業者としての仕事場を立ち上げて、運営をしてきて以来約2年間経ちます。
 ようく考えてみると、これまでの10代や20代、30代の自分を含めて、あまりにも馬鹿正直過ぎて、それゆえに人と同じことを無理にしようとしていたのではないのかと、正直後悔をしたりしているところなども少なくはありません。
 しかし、現在の職場を自分で立ち上げて以来、仕事やプライベートの面などで無理をせずに、自分個人のペースで過ごせたりして一日が大変充実をしているような状態です。
 そうした面では人間らしく生きていけるといった面において、とても安心をしています。
 今後も、こうした現在の自分の事業場やこれに関係をしている方々などと力を合わせながら、現在取り組んでいる事業をやり遂げていくことを考えています。

”生きにくさ”を感じるようなら医療機関へ

 このサイトを見て自分もしくは配偶者や家族など、身近な人がアスペなのでは?と思う方がいるかもしれません。

 仕事や日常生活に支障をきたすほど”生きにくさ”を感じるようでしたら病院で診てもらいましょう。

 大切なのは自己判断しないことです。正確な診断は医療機関で行われます。
 =>【医師監修】アスペルガー症候群の大人が行く病院

 また、仕事が続かない、うまくできないといった悩みを抱えた方のために就労支援機関が設けられています。
 =>「アスペな大人」に向いている仕事や就労支援

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