アスペルガー症候群の大人が行く病院

 

「アスペな大人」が行く病院

2018/07/07更新

 

 アスペルガー症候群は、大人になってから、生きづらさを感じてしまう病気です。

 

 できれば子どものうちに発見し、治療を始めるのが望ましいといえます。

 

 しかし、大人になるまで気づかないことが多いのが現状です。

 

 「アスペな大人」が治療を始めるには、「発達障害外来」「アスペルガー症候群外来」のような科を設けている大学病院・総合病院がベストです。

 

 ただし、数は多くありませんし、成人は対象外となっている医療機関もあります。

 

 もし近くにアスペルガーを専門に診てくれる診療科がなければ、大学病院・総合病院の「精神科」で良いでしょう。

 

電話で予約しましょう

 

 同じ精神科でもアスペルガー症候群の専門医がいるとは限りません。

 

 電話で「大人のアスペルガー症候群」を診てくれるかどうか確認しましょう。

 

 「大人の」というところがポイントです。

 

 アスペルガー症候群でも子供は診ることができるけども、大人は範囲外というところもあるのです。

 

 念の為、心理検査や知能検査をしてくれるかも聞いておきましょう。検査をしてくれるところでないと診断はできません。

 

 また、大人のアスペルガーを診てくれる診療科は予約制のところも多く、数カ月先まで予約待ちというケースもありますので、注意しましょう。

 

 

【電話予約で確認すること】

  • 「大人のアスペルガー」を診てくれるか?
  • 心理検査(知能検査や性格検査)をしてくれるか?
  • 受診する日時

 

 

 各都道府県の病院はこちらから検索できます。
 全国の病院・医療機関

 

アスペルガー 病院 医療機関

 

 

相談対応してくれる「発達障害者支援センター」

 また、各都道府県には、「発達障害者支援センター」が設置されています。

 

 診断や検査は行っていませんが、相談対応してくれます。

 

 私も相談したことがありますが、成人のアスペルガーについても対応してくれました。

 

 病院がすぐに見つからない場合は、発達障害者支援センターを頼ってみるのも一つの手でしょう。

 

 発達障害者支援センター 一覧(外部サイト)

精神科で行われる診察

 精神科での診察は面接が中心です。初診では次のことについて質問されます。

  • 現在起こっている精神症状・身体症状
  • いつごろ発症したか
  • 思い当たるきっかけ
  • 最近自分の身の回りに起こった変化
  • 家庭環境など
  • 対人関係など
  • 仕事歴や勤務状態など
  • 子どものころの様子

 

 診察がスムーズに進むように事前にある程度答えを考えておくと良いでしょう。

 

 生育歴や子供の頃の様子を聞かれますので、母子手帳や小学校の頃の通信簿を参考にするとよいでしょう。初診の時に持参しても構いません。

 

 通信簿では勉強の成績ではなく、「挨拶返事ができるか」「やくそくを守れるか」などの「生活行動の記録」や「先生からの特記事項」をよく見られます。

 

 可能なら親同伴で来院するとよいでしょう。自分の幼少記録は自分ではうまく話せないものです。

 

 

アスペな大人 監修 精神科医 クラーヴァラ

監修医師より
 診察では「身近な人で発達障害の方はいないか」聞きます。
 親や祖父母、兄弟が発達障害を抱えているケースも多いからです。
 ただし、遺伝で全てが決まるわけではありません。
 

 

アスペな大人 監修 精神科医 クラーヴァラ

アスペな大人の方は思いを言葉で伝えるのが苦手。診察のときに自分が困っていることをイラストで説明してくれた方がいました。 

診断で行われる心理検査

 初診のあとは検査に移ります。

 

 主に心理検査(知能検査、性格検査)が行われます。

 

知能検査

 知能を測定する心理検査です。

 

 成人では主にWAIS-Ⅲによる検査が行われます。

 

WAIS-Ⅲ

 ウェクスラー式成人知能検査。16歳以上に適用される知能検査です。

 

 ちなみに15歳以下は児童向けウェクスラー式知能検査(WISC)が適用されます。

 

 この検査では知識や理解などを測定する”言語性検査”と絵画完成や組合せなどを測定する”動作性検査”を行います。

 

 言語性検査は口頭での質問に口頭で答える形式です。

 

 動作性検査は図形を見て記述したり、作業をしたりする形式です。

 

 検査の結果は項目ごとに数値(IQ)で表されます。

 

 言語性検査の項目→知識、類似、算数、単語、理解、数唱、語音整列
 動作性検査の項目→絵画完成、符号、積木模様、行列推理、絵画配列、記号探し、組合せ

 

 アスペルガー含む発達障害の場合は、項目ごとに凹凸が激しく、グラフにするとギザギザの形になります。

 

 ちなみに知的障害の場合は全体的に低い値となります。

 

 ただし、これだけで発達障害の診断ができるものではありません。

 

アスペな大人 監修 精神科医 クラーヴァラ

発達障害の方が知能検査を行うと大抵の場合、言語性IQが高く、動作性IQが低いという結果が表れます。
ただし、これだけで発達障害と決まるわけではありません。全ての検査、問診を踏まえて診断されます。
=>知能検査だけで診断が決まらない例

 

性格検査(パーソナリティ検査)

 性格(パーソナリティ)を測定する検査です。

 

 ロールシャッハテストやSCTなどが行われます。

 

ロールシャッハテスト

 性格検査の代表的な検査方法です。

 

 この検査では左右対称になったインクのしみの図柄のカード(ロールシャッハ・カード)を見て想像をしたものを述べます。

 

 その結果を分析して心理状況を推測します。

 

SCT

 Sentence Completion Techniqueの略。「文章完成法」です。

 

 不完全な文章を完成させることにより、性格を判断する方法です。

 

 例えばこのような文章が出題されます。

 

 「友達は私を____」
 「私は一人になると____」

 

 

心理検査以外の検査を行うことも

 医療機関によっては脳波検査やSPECTやMRIなどによる脳疾患の検査を行うところもあります。

”生きにくさ”を感じるようなら医療機関へ

 このサイトを見て自分もしくは配偶者や家族など、身近な人がアスペなのでは?と思う方がいるかもしれません。

 仕事や日常生活に支障をきたすほど”生きにくさ”を感じるようでしたら病院で診てもらいましょう。

 大切なのは自己判断しないことです。正確な診断は医療機関で行われます。
 =>アスペルガー症候群の大人が行く病院

 また、仕事が続かない、うまくできないといった悩みを抱えた方のために就労支援機関が設けられています。
 =>「アスペな大人」に向いている仕事や就労支援


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