「アスペ」な大人

 

感覚が正常に働かない

 アスペルガー症候群の特性に、感覚が正常に働かないというものがあります。
 普通の人が持っている感覚のON/OFF機能がうまく動作しません。不必要なものをシャットアウトして必要なものだけをインプットすることが難しく、しばしば日常生活で苦労します。その結果、さまざまな感覚に関して過敏すぎたり鈍すぎたりするのです。
 具体的には次のようなものがあります。

 

視覚

 視界に入るもの全てを対象として受け取ってしまいます。集中して一つのものを見ることができなかったり、普通の明るさでも眩しく感じてしまったりします。外ではサングラスが欠かせないという人もいます。
 その一方で特定の色やキラキラしたものを好む傾向にあります。

 

嗅覚

 人混みや閉鎖された空間など、臭いがある場所が苦手です。たばこや香水など、特定の臭いを強く不快に感じます。
 ただ、他の感覚ほど極端な反応はみられません。

 

聴覚

 全ての音をひろってしまい、会話や仕事に集中できません。工事現場などの騒音、雑踏などのガヤガヤした音に不快感を覚えます。気分が悪くなったり、パニック状態になることもあります。
 普通の人なら会話中に無意味な音(他の人の会話や騒音など)がしても、相手の声だけに集中して会話を続けられます。しかし、アスペルガー症候群の人は全ての音を聞いてしまい、相手の声に集中することが苦手です。

 

味覚

 偏食が激しく、同じものばかり食べてしまいます。
 水が飲めない、お米が食べられないといった極端なケースもあります。
 その独特の味覚から摂食障害になってしまうこともあります。=>アスペルガーと二次障害-摂食障害

 

触覚

 肌に合わないものを身につけると痒みを感じてストレスになります。これは感覚的な違和感によるものです。そのために身につけられる素材がだんだん限定されていきます。
 また、誰かに触られるのを極端に嫌います。それはどんなに身近な人であっても一緒です。
 雨や風を極端に嫌い、外にでるときはマスクや帽子が欠かせないという人もいます。

 

温痛覚

 暑さや寒さ、痛みをあまり感じません。季節にあった服を着ないことも多いです。多少の怪我ややけどに気づかないこともあります。

 

運動感覚

 体の位置感覚をつかむことが苦手なため、運動全般が苦手です。何もないところでつまづいいたり、よく物にぶつかったりします。
 手先も不器用で、物を落としたり、字を早く綺麗に書くのが苦手だったりします。

さまざまなことに支障が出る

 味覚や嗅覚がするどすぎるので、食べ物の好き嫌いが激しかったり、極度の偏食になったりします。
 また、痛みも感じにくいので、簡単に自傷行為に及んでしまう人もいます。
 運動が苦手なのでスポーツを楽しめなかったり、手先が不器用なので楽器の演奏や家具の組立などがうまくできなかったりします。

アスペルガー症候群の診断や治療は専門の医療機関にてお受けください。 =>アスペルガー症候群の大人が行く病院

 

感覚が正常に働かない-アスペルガー症候群の特性関連ページ

対人関係を築くのが困難-アスペルガー症候群の特性
アスペルガー症候群の特性には、対人関係を築くのが困難というものがあります。
行動の強いこだわり-アスペルガー症候群の特性
アスペルガー症候群の特性に、行動の強いこだわりがあります。
アスペルガー症候群は特性か個性か?
アスペルガー症候群の人は「対人関係を築くことが困難」「行動の強いこだわり」といった特性が現れます。しかし、これは見方を変えれば個性とも言えるものです。特性と個性、この線引はどうやってできて、どう向き合えばいいのでしょうか。